「今日はどうしても残業できない…」
そんな日、誰にでもありますよね。
体調が優れなかったり、家族との予定が入っていたり、どうしても外せない用事があったり。頭の中では「今日は早く帰りたい」と思っていても、実際には周りの空気や上司の目を気にしてなかなか言い出せない…そんな経験をした人は少なくないはずです。
特に日本の職場文化には、「残業は当たり前」「遅くまで残っている人が頑張っている」という雰囲気がまだまだ残っています。もちろん全ての職場がそうではありませんが、つい「自分だけ先に帰るのは気まずい」と感じてしまうこともあるでしょう。その結果、無理に残業を続けてしまい、心身ともに疲れてしまう人も少なくありません。
とはいえ、自分の時間や健康を守ることも大切です。むしろメリハリをつけて働くことで、翌日のパフォーマンスが上がり、結果的に仕事の成果にもつながります。つまり「残業を断ること」はわがままではなく、働き方の一つとしてとても重要な選択肢なのです。
そこで今回は、相手の理解を得やすく、角が立ちにくい
残業の断り方をシーンごとに20個
ご紹介します。
そのまま使える丁寧な例文とともに、「なぜその言い方が効果的なのか」についても解説していますので、実際の場面ですぐに役立てていただけます。
家庭・家族を理由にする

家庭を理由にするのは、相手にとっても想像しやすく「仕方ない」と納得されやすい方法です。
-
家族との予定
「今日は家族との予定がありまして、すみませんがお先に失礼します。」
→ 家族の行事や大切な時間は、誰も否定できない理由です。 - 子どもの迎え
「子どもの迎えがありまして、定時で上がらせていただきます。」
→ 子育て世代なら自然な理由。周囲の理解を得やすいです。 - 家庭の事情
「家庭の事情でこの後どうしても外せない用事があります。」
→ あえて詳しく言わず、プライバシーを守りながらも納得してもらえる便利な言い方です。
体調・健康を理由にする

無理をしてもパフォーマンスは下がります。健康を優先する姿勢は誠実に受け取られることが多いです。
- 体調不良
「体調が優れないため、今日は早めに休養を取らせていただきたいです。」
→ 翌日に響かせないためにも、きちんと伝えるのがポイントです。 - 通院の予定
「通院の予約がありまして、今日は残業できません。」
→ 通院は外せない予定なので、理解されやすいです。 - 睡眠不足による効率低下
「睡眠不足が続いているので、パフォーマンス維持のためにも今日は上がらせていただきます。」
→ 自己管理を意識している人、という良い印象を与えられます。
プライベートの予定を理由にする
プライベートも大切にしている姿勢は、人間味を感じさせます。言い方を少し柔らかくするのがコツ。
-
友人との約束
「友人との約束が前から入っていて、今日は残業できません。」 -
自己投資(習い事や講座)
「自己投資で通っている講座があり、今日は定時で失礼します。」
→ 勉強やスキルアップの理由は、前向きに受け止められます。 -
趣味の活動
「趣味の活動で集まりがあるので、今日は早めに退勤させていただきます。」
→ 少し柔らかい表現にすることで角が立ちません。
公的・生活事情を理由にする
「これは仕方ないよね」と思ってもらいやすい生活に関わる理由です。
-
役所の手続き
「役所での手続きの期限が今日までなので、残業は難しいです。」 -
宅配の再配達
「宅配の再配達時間に間に合わないため、今日は早めに帰宅させていただきます。」
→ 誰でも経験があるので共感されやすいです。 -
引越し準備
「引越しの準備があり、今週は定時で上がらせていただきます。」
仕事の効率・生産性を理由にする
「質を落とさないために帰る」という言い方は、逆にプロ意識を感じさせます。
-
集中力の低下
「集中力が落ちてきて効率が下がるので、今日は区切りをつけて帰らせていただきます。」 -
朝の方が効率的
「明日の朝イチで作業したほうが効率的ですので、今日は定時で上がります。」 -
クオリティ維持
「クオリティを保つために、今日はここで区切って明日仕上げさせていただきます。」
社会的・対外的な理由にする
仕事関連の予定を理由にすると、理解されやすくむしろ「意欲的」と見られることも。
-
取引先との会食
「この後、取引先との会食に参加予定があるため残業はできません。」 -
社外セミナー
「社外のセミナーに申し込んでおり、今日は定時で上がります。」 -
勉強会・交流会
「勉強会に参加してインプットをしてきますので、残業はご遠慮させていただきます。」
シンプルに断る
理由を細かく言いたくないときは、シンプルに伝えてOKです。
-
プライベートの予定
「今日はプライベートの予定があるため、残業はできません。」 -
ストレートに断る
「申し訳ありませんが、今日は残業が難しいです。」
まとめ
残業を断るときに大切なのは、
-
理由を簡潔に伝えること
-
相手に配慮した言い方をすること
この2つです。
無理に引き受けて体調を崩したり、生活に支障をきたすのは本末転倒。
今回紹介した20のフレーズを状況に応じて使い分ければ、残業を断る場面でも気まずくならず、
スムーズに対応できるはずです。


